Xen-hypervisor
仮想化のススメ:Xen-hypervisorを使ってみよう。†
- デスクトップOSで使う仮想化ソフトはVMWare(Player)やVirtualPC(Windows7Pro)、Oracle VirtualBoxなどがあります。
- これは、一言で言うとOSの中で別のOSを動かすというものです。
- Windows7(64bit)のXPモードは、VirtualPCという仮想化ソフトからWindowsXPをほぼそのまま動かすようになっています。
- Linuxをちょとだけ使いたいときも、VMWare(Player)を使えばWindows(XP|Vista|7)のOS内から簡単にLinuxをインストールして気軽に使うことができます。
仮想化の便利な点は、たくさんあります。
- 専用にハードウェアが要らない。
- ゲストOSごとに実在PCをわざわざ用意しなくてもよい。
- 仮想イメージの引越しが簡単。
- 実在PCにOSを物理インストールしたものは、マシン不調時やグレードアップ時にHDDを移しても動作しなかったりデバイスドライバーをいちいち用意するのが面倒ですが、仮想イメージは単なるファイルなのでOSごとコピーしたりバックアップしたり、他のPCで動かしたりなどと簡単です。
- 失敗しても気軽に戻せる。
- OSのアップグレードや、大規模な設定変更など引き返せないような修正を入れたいときなども、仮想イメージのコピーさえとっておけば、失敗しても仮想ファイルを書き戻すだけで気軽に元に戻せます。
- OSのインストール、再起動が速い。
- 実在PCで行なうよりも充分速いです。
Xen-hypervisorを導入する。†
- Xen-hypervisorはオープンソースの、Linuxホストで動作するOS仮想化ソフトです。
- ubuntu 11.10 をお使いであれば、apt-get経由で簡単に導入できます。
# apt-get install xen-hypervisor xen-utils virtinst virt-viewer vnc4server
xendデーモンの設定†
- /etc/xen/xend-config.sxp を編集
(xend-http-server no) ↓ (xend-http-server yes)
- xendデーモンを再起動
# service xend stop # service xend start
ubuntu上にVineLinux4.2 をインストールする。†
# dd if=/dev/zero of=/mydir/domains/vine4/disk.img bs=4096k count=0 seek=1024
# virt-install \ --hvm \ --name=vine4 \ --ram=512 \ --vcpus=1 \ --file=/mydir/domains/vine4/disk.img \ --file-size=4 \ --nonsparse \ --network=network:default \ --network=bridge:xenbr0 \ --cdrom=/mydir/Vine42-i386.iso \ --os-type=linux \ --os-variant=generic26 \ --vnc \ --keymap=us
- Vine42-i386.iso は、VineLinux配布サイトから落としてくる。
- hvm(完全仮想化VM)をインストールするときはubuntuデスクトップ上で実行するか、リモートマシンの場合はあらかじめvncserverを立ち上げておいて、Windowsなどのvncクライアントから操作する。
VineLinux4.2 hvmからpvm(準仮想化VM)へ移行する。†
[手順概要]:Vine Linux 4をDomainUで実行させる方法については、以下のページが妙に詳しい。
- FC6のカーネルを利用する方法は自分の環境ではうまくいかなかったが、xen-3.0.3_0-install-x86_32p.tgz を利用するやりかたではばっちり出来た。
- xen-3.0.3_0-install-x86_32p.tgzは以下のようにして取得する。
$ wget http://bits.xensource.com/oss-xen/release/3.0.3-0/bin.tgz/xen-3.0.3_0-install-x86_32p.tgz
VineLinux4.2 物理HDDからpvm(準仮想化VM)へ移行する。†
- ddで/dev/sda1を丸ごと引っ越す場合もあるかもしれないけれど、
- 今回は、稼動中のLinuxからtar でルートファイルシステムを1ディレクトリ単位で固めて引越ししてみる。
上記の応用。(上記pvmのイメージから始めます。)
- 上記で作成したdisk.imgをコピー。
- それを適当なマウントポイントにマウントしてubuntuから操作出来るようにする。
# mkdir /mnt/vine42 # mount -o loop,offset=32256 disk.img /mnt/vine42
- 要りそうなものは残して不要なものを全部消す。
# cd /mnt/vine42 # mv boot boot.pvm # mv lib/modules . # rm -rf bin sbin root ..... (要は/dev以外ほとんど消す)
- 実在マシンのルートファイルシステムをバックアップしたものを持ってきて展開する。
# tar xpfz /my-machine/bin.tgz # tar xpfz /my-machine/sbin.tgz # tar xpfz /my-machine/root.tgz ・・・
- /bootディレクトリは元のpvmのものに戻す。
# mv boot.pvm boot
- /lib/modules も元のpvmのものに戻す。
# cp -a modules /lib/
- /etc/sysconfig/hwconf を元のpvmから持ってくる。
- /etc/modules.conf を元のpvmから持ってくる。
- /etc/sysconfig/network-script/ifcfg-eth0 に記述されているHWADDRはコメントアウトする。あと必要ならstatic ipかdhcpかを都合に合わせて変更する。
- /etc/fstab で/以外のパーティションをいろいろマウントしている場合は、とりあえず起動させるために一時的にコメントアウトしておく。
- 終わったらアンマウントする。
# sync # umount /mnt/vine42
- そして、
# xm create -c xm-vine42.cfg
- のようにして起動すると物理マシンで動いていた環境をpvmに引っ越すことができた。
おまけ:ubuntu32 on ubuntu64 (11.10 Oneiric Ocelot)†
- (1)IPアドレスを外出しするのであれば、まずブリッジインターフェースxenbr0を作っておく。
- /etc/network/interface に追記
auto xenbr0 iface xenbr0 inet static address 192.168.0.2 ★ netmask 255.255.255.0 ★ broadcast 192.168.0.255 ★ gateway 192.168.0.1 ★ dns-nameservers 192.168.0.1 ★ bridge_ports eth0 bridge_fd 9 bridge_hello 2 bridge_maxage 12 bridge_stp off
- ★の付いたところは各環境に合わせて差し替えが必要。
- eth0はちゃんとアドレスを持っていてもいいし、わざとIPを付与しないようにしてもいい。(その場合dom-0がxenbr0と同一アドレスになる。dom-Uはxenbr0とブリッジするので、192.168.0.x (xは3以上)とか)
- 外出ししないとか自力でNATするならubuntuが用意してくれているvirbr0を使うとよい。
- (2)4GBの空のdisk.imgを用意
# dd if=/dev/zero of=/mydir/domains/ubuntu32/disk.img bs=4096k count=0 seek=1024
- (3)ubuntu32.cfgを作る。
memory = 512 name = "oneiric" vif = ['mac=00:16:3e:a8:00:03, bridge=xenbr0'] disk = ['file:/mydir/domains/ubuntu32/disk.img,xvda,w'] #============================================================================ # Debian Installer specific variables ・・・以下略
- (4)ネットワークインストール
# xm create -c ubuntu32.cfg install=true \ install-mirror="http://ja.archive.ubuntu.com/ubuntu" \ install-arch=i386 install-method=network
- インストールが完了したら即使える。(はず)ほんとか?
- ubuntu64 on ubuntu64にしたいときはinstall-arch=i386のところをamd64に変更する。
- cd-romイメージからインストールするときは、上のVineLinuxの項目にあるように、isoイメージのマウントした場所(ftpかhttpでアクセス出来るURL。名前解決しないでいいようにipアドレスでURLを書く)を指定して、 vert-installコマンドを使う。
2015-1-21追記: Ubuntu14.04LTSでpvmを新規作成して起動するには。†
- pvmの作成方法は普通通り virt-install で作れる。
作成後、起動しない問題 - 基本的には /etc/xen/xlexample.pvlinuxをコピペして書き直せばOKなんだけど落とし穴がある
name = "example.pvlinux" kernel = "/boot/vmlinuz" extra = "root=/dev/xvda1" memory = 128 vcpus = 2 vif = [ '' ] disk = [ '/dev/vg/guest-volume,raw,xvda,rw' ]
- これをこんな風にする
name = "ubuntu1404" kernel = "/vmlinuz" extra = "root=/dev/xvda1" memory = 1024 vcpus = 1 vif = [ "mac=00:16:3e:00:73:78,bridge=xenbr0" ] <==環境に合わせて. disk = ['file:/var/lib/xen/domains/disk.img,xvda,w'] <==環境に合わせて.
インストール後のイメージの中身を見たいならば
# mkdir mnt # mount -o loop,offset=0x100000 disk.img mnt # ls mnt/
- ブートがうまくいかないときは /var/log/xen/ の下にできたログを読む