armon
armon/armboot†
■ 概要†
- これは、STM8S-Discovery付属のSTM32F103C8T6 CPU用の HIDクラス・ブートローダー 兼 簡易モニターです。
このブートローダーを使用するためには、
- まず最初に、OpenOCDが使用できるJTAGライターが必要です。
- 詳しくは、stm32f103の項目をお読みください。
- 将来的には、このブートローダーを用いてstm32cpuを使用したJTAGライターを製作するのが主な目的になっています。(鶏が先か、それとも・・・)
read more :stm8s_blaster arm_blaster
このブートローダーを使用することによって、以下のようなことが出来るようになります。
- Cortex-M3用のプログラム開発。
- 内部メモリーやI/Oポートの確認、変更。
このブートローダーを使用することによって、以下のことがらを諦めなければなりません。
- STM8Sのプログラム開発。
- 元々焼かれていたST-Linkファームウェアに復元すること。
ダウンロード。†
種別 | ファイル | 対応基板 |
STM32版 | armon.zip | STM8S-DiscoveryのSTM32側/CQ-STARM/STBEE/STBEE Mini |
LPC-1343版 | lpc-armon.zip | LPCXpresso/TRZ-1010N |
LPC2388版 | arm7mon.zip | CQ-FRK-NXP |
いずれの版も、使用に関しては自己責任でお願いします。
- ファームウェアソース、HEXファイル、Host側ソース、EXEファイルを含みます。
- Linuxホストから使用する場合はHost側を再コンパイルして使用してください。
アプリケーション・サンプルソース†
種別 | ファイル | 対応基板 |
STM32版 仮想COMサンプル他 | sample.zip | STM8S-DiscoveryのSTM32側、他 |
LPC1343版 仮想COMサンプル他 | lpc-sample.zip | LPCXpresso(LPC1343)、他 |
LPC2388版 仮想COMサンプル他 | arm7sample.zip | CQ-FRK-NXP-ARM |
2011-01-03: sample.zipを更新しました。仮想COMポートデバイスにて受信割り込みハンドラー関数がコンパイルされていない問題を修正しました。
2011-01-05: lpc-sample.zipを更新しました。仮想COMポートデバイスの登録に失敗するバグを修正しました。
いずれの版も、使用に関しては自己責任でお願いします。
- アプリケーションというのは簡単なUSBデバイス作成サンプルのことです。
- CodeSourcery G++ Liteを使用してビルドすることが出来ますが、実際に動作させるにはそれなりの付加回路(SD-CARDとか)が必要だったり、基板ごとの仕様に合わせて手直しが必要な場合があります。
- armbootブートローダーを用いないで単独使用したい場合は、開始番地を2000番地から0000番地へ変更する必要があります。 (Makefile内にROMADRSというmake変数が用意してあります。)
■ 現在のステータス†
- ・コンパイラ "CodeSourcery G++ Lite" にて、ビルドは通ります。
- ・通電すると、LEDが点灯します。
- ・HIDクラスとしてPCから認識されます。
- ・host/armon.exe を起動すると、メモリーダンプなどが実行できます。
- ・host/armboot.exe を起動すると、HEXファイルをFlashに書き込むことが出来ます。
- SWIM端子のGND <=> RESET# 間にBOOT JUMPERを挟んでください。 JUMPER CLOSE で、BOOTLOADERが起動します。
- JUMPER OPEN で、0x0800_2000番地からのファームウェアが起動します。
- STM8S-Discoveryのほか、CQ-STARM 、STBee 、 STBee Miniでの動作確認を行いました。
左から、
- STBee MINI
- STBee
- STM8S-DiscoveryのST-Link側のみ
- DesignWave2008-05 付録 CQ-STARM
- クロックは全部72MHz Cortex-M3
- Flash+SRAM容量は左から、(128K+20K),(512K+64K),(64K+20K),(128K+20K)
■ 使い方†
- (1)JTAGライターを使用して、firmware/main-0000.hex を焼きます。
- (2)CN7の GND<=>SB1(RESET#)間を JUMPERでショートします。
- (3)USBでPCと接続するとLEDが点灯します。
- (4)host/armon.exe を起動して接続できれば成功です。メモリーダンプ('d') と、メモリー書き換え('ew')が出来ます。
- (5)host/armboot.exe firmware/main-2000.hex を実行すると、0800_2000番地に アプリケーションとしてのHIDmonを書き込めます。
- (6)書き込んだHIDmonを実行するには、CN7のジャンパーをオープンにしてから USBケーブルを再接続してください。
- (7)アプリケーション側(0800_2000番地で動作するバージョン)の動作中はLEDが 1秒周期で点滅を行うことで動作の区別をつけるようにしました。
注意
- STM8S-Discovery以外の基板では、MakefileのBASEBOARD定義を切り替えてビルドを行ってください。
- STM8S-Discovery以外の基板では、0800_3000番地開始のHEXを作成したのち、そのHEXをDFUW.exeで書き込んでから、
0x0800_0000番地開始のブートローダーを書き込む(mkall.batとbb.bat)ことでJTAGライターなしでファーム差し替えを行うことが可能です。
- 但し、書き換えには細心の注意を払ってください。
■ userコマンドについて†
ARM> user ~~~~
- というコマンドを実行すると、usercmd.c に記述されたユーザールーチン を起動することが出来ます。
- 現在は、簡単なprintf のテストが出来るようになっています。
■ ToDo†
未実装項目
- ・HID以外のUSB Classへの移植
- ・
I/Oポート名解決,I/Oダンプ--- 少し実装(STM32のみ) - ・簡易ロジアナ,オシロ
- ・AVR/PICライター機能追加
- ・バスエラーしたら死ぬ.
- ・readで無駄にFLASH全領域をREADする.
- ・RAMエリアに対する bootload&run 機能
- ・簡易レジスタダンプ
- ・
実装完了項目
- ・高速化
- ・runコマンドが変.
- ・bootコマンド欲しい.
- ・(Application modeで)printが欲しい.
- ・armboot -r オプション.
- ・USB disconnect
- ・他の基板への移植(CQ-STARM,STBeeなど)
- ・逆アセンブラがPIC18Fのまま.
■ 補足†
- (1) armboot.exeは '-r'オプション指定により、アプリケーションの自動起動が出来るようになりました。
- 今までは BOOT JUMPERの変更を行ったあとで、USBケーブルの挿抜を行う必要がありました。
- (2) armon.exe の boot コマンドを用いることで、互いに相手側のファームウェアを再起動することが出来るようになりました。
- 例: BOOTLOADERからAPPLICATION側に切り替える。
ARM> boot 8002000 (2000でもOK)
- 例: APPLICATION側からBOOTLOADERに切り替える。
ARM> boot 8000000 (0 でもOK)
- (3)互いに、相手側のファームウェアを更新することが可能です。
- b.bat ・・・ BOOTLOADERからAPPLICATION側のファームを書き換えるバッチファイル。
- bb.bat ・・・ APPLICATION側からBOOTLOADERのファームを書き換えるバッチファイル。
- BOOTLOADER側の書き換えに失敗した(ファームウェアをバグらせてしまった)場合は、外部のJTAGライターが再度必要になります。
- (4)Linux版もすこしづつ動き始めました。
- host/ディレクトリにて、ビルドしてみてください。
- libusb-devが必要です。
$ sudo apt-get install libusb-dev
- 実行は root権限で行なうか、該当デバイスをユーザー権限で使えるようにLinux側の(/etc/)設定を適宜行います。
■ FAQ†
(750円)どうしてこんなに安いのですか?
どうして、一度ファームを書き換えてしまうと、元に戻せなくなるのですか?
- それは、元のST-Linkファームが読み出し禁止モードで書き込まれているからです。
- 全く同じ機能をもつファームを(USBプロトコルアナライザーなどで解析して)自分で開発して、書き込めば、なんとなく元にもどるでしょう。
どうして、元に戻せなくなるのに、ファームを書き換えるのですか?
- こんなに安いので、2個以上買って使えばいいのです。
- 1個はオリジナルファームのまま使います。
- 残りは全部改造してお好きなように。
- ほら、STM8Sも2個以上手に入るので、おトクでしょ?
- (って、通販の布団圧縮袋じゃないんだから・・・)
どうして、こんなちっぽけな基板をわざわざ改造して使うんですか?
- ARMチップ単体を買って基板起こすの面倒じゃないですか。
- すでにLDOレギュレータとかUSB-Bコネとか水晶まで実装済みで、JTAGピンもBOOT JUMPERも立っているのって、便利じゃないですか。
■ ディレクトリ構成†
host/ . . . . . ホストPC側のツールソース(PICmon) firmware/ . . . . . ファームウェア部分のソース inc/ . . . . . ファームウェア部分のinclude関係 HW/STM32_EVAL/ . . . ST評価ボードのポート定義 HW/Libraries/ . . . ハードウェアライブラリ
HW/Libraries/STM32F10x_StdPeriph_Driver/inc/ HW/Libraries/STM32F10x_StdPeriph_Driver/src/ HW/Libraries/STM32_USB-FS-Device_Driver/inc/ HW/Libraries/STM32_USB-FS-Device_Driver/src/ HW/Libraries/CMSIS/Core/ HW/Libraries/CMSIS/Core/CM3/ HW/Libraries/CMSIS/Core/CM3/startup/ HW/Libraries/CMSIS/Core/CM3/startup/arm/ HW/Libraries/CMSIS/Core/CM3/startup/gcc/ HW/Libraries/CMSIS/Core/CM3/startup/iar/ HW/Libraries/CMSIS/Core/Documentation/
ARMビルド環境の構築方法†
- WinARMビルド環境の構築方法
- ARMクロスコンパイラ構築(Linux)
- CodeSourcery_G++_Lite ←今のところこれが一番お勧めです。
2011-12追記
- ↑ CodeSourcery はmentor graphicsに買収されてしまいましたので、G++_Liteの入手性が悪くなっています。
- 代替として、leaflabsから、maple-ide-0.0.12-windowsxp32.zipを入手して使用することをお勧めします。
- さいわいなことに、GCCのVersionも4.4.1なので-Osオプション指定によるバグも回避できます。
- arm-none-eabi-gcc.exeの実行パスは、「maple-ide-0.0.12をインストールしたパス」の hardware/tools/arm/bin/ に通します。
- もうひとつの選択肢としては、netx-arm-elf-gccを使用する方法もあります。
- WinARMはlibgccのfloat関数が抜けているので、一部差し替えの必要があります。
- また、libc.aの_sbrk_rや_open_r,_read_rなども抜けています。(組み込み用途でファイルオープンは普通しませんが)
- CodeSourcery_G++_Liteはコマンドライン版ですが無償で使用できます。また、gccのバージョンが新しい(4.4.1)ためか、生成コードサイズが小さくなります。
- CodeSourcery_G++_Liteには makeやls,catといったunix標準コマンドがあまり含まれていません(cs_make.exeは付いています)ので、WinAVRを別途インストールされている方は、そちら(C:\WinAVR\utils\bin\)にもPATHを通しておいたほうが良いでしょう。